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Stop Standing

ボバースセラピストが用いる手技の一つに「Stop Standing(ストップスタンディング)」があります。

立っている状態で静止する練習ではありません。「立つ事を止める」すなわち、着座の動作(立位→端座位)においての体幹・骨盤のコントロールを促していく手技です。

動き始めとしては、股関節のストラテジーではなく、足関節のストラテジー(足関節背屈の動き)を使うようにして、両足部の支持面の安定・コアスタビリティの向上・対称性の再獲得・下腿三頭筋やハムストリングス、広背筋等の短縮の改善を目的とした手技です。

なので、動きはじめは体幹の屈曲を入れるのではなく、体幹は伸展位をキープしたまま着座への運動を開始していきます。

脳卒中片麻痺患者さんの場合は、屈曲パターン優位な事が多いため体幹屈曲が先行し、麻痺側股関節が後退する代償をとりやすい状態となっています。

こういった場合は、セラピストがPKP(Proximal key point:近位部のキーポイント)である骨盤をキーポイントにして操作し、できるだけ屈曲パターンを使わせずに足関節ストラテジーを強調させるように誘導していきます。

そして殿部を下げていき、より座位に近い姿勢でセラピストはPKPをキーポイントに骨盤の前後傾を促し、その肢位でコアコントロールを促通していきます。

この骨盤の前後傾の動きをだす事によって、広背筋の短縮を改善させ、下肢の同時活動も高めていきます。

ストップスタンディングの操作により、橋網様体脊髄路系のフィードフォワードの作用による、コア・コントロールの機能を回復させる事につながってきます。

(古澤 正道:脳卒中後遺症者へのボバースアプローチ〜基礎編〜 (運動と医学の出版社の臨床家シリーズ):運動と医学の出版社:2015)


※関連記事
関連:着座の動作分析
関連:足関節での姿勢制御(ankle strategy)が低下しているケース
関連:大殿筋上部線維・下部線維の選択的促通方法
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脳

しばらく更新が途絶えていましたが、また復活していきたいと思います。

今回は、特に脳卒中の後遺症の方ですが、神経伝導路についての事について書きたいと思います。

脳卒中患者さんは、姿勢コントロール(postural control)運動コントロール(motor control)ができなくなるために、動作の遂行が困難となってしまいます。

このためにセラピストは機能的な運動の再構築のために、神経伝導路のシステムについて理解しておく必要があります。

まず、姿勢・運動のための下行性システムには「背外側系」「腹内側系」の2つに分類されます。

・「腹内側系」のシステムは、姿勢の緊張の調整、体幹筋や肩甲帯やなどの四肢の筋群の特に近位部を制御しています。→主に姿勢を調節して安定性に関わるシステムです。

・「背外側系」のシステムは、四肢の筋群が協調的に働いて、リーチ動作をしたり、手指の巧緻動作に重要な役割を持ちます。→人間の上下肢の運動に関わるシステムです。

以下に主な経路を紹介します。

★腹内側系の運動性伝導路

①橋網様体脊髄路
 ・骨盤・体幹・肩甲帯の立ち直り運動など姿勢調整
 ・歩行時のバランス調整
 ・呼吸のパターンジェネレーターの修飾
 ・コアコントロール(上肢使用時)

②延髄網様体脊髄路
 ・脊髄レベルの歩行パターンジェネレーター
 ・上肢のリーチ

③内側前庭脊髄路
 ・頭頚部や上部胸郭の平衡に関与している

④外側前庭脊髄路
 ・同側の上下肢の平衡に関与している
 ・歩行や立位時のウエイトシフトで同側の伸筋群の賦活

⑤視蓋脊髄路
 ・視覚性の追跡運動中の頸部の運動と眼球運動の協調のために働く

⑥間質脊髄路
 ・頭頚部のコントロール(速い眼球運動に伴う)

⑦青斑核脊髄路
 ・四肢伸筋群の興奮性上昇させる→筋緊張増強

⑧前皮質脊髄路
 ・四肢近位筋、体軸の筋の調整

★背外側系の運動性伝導路

①外側皮質脊髄路
 ・上肢のリーチ運動
 ・プレシェイピング
 ・足部の随意運動

②赤核脊髄路
 ・上肢手の選択運動の一部を調整

(古澤 正道:電子ジャーナル プロフェッショナルリハビリテーション 脳血管障害を見るための運動性伝導路の基礎知識:2013)


※関連記事
関連:10分でわかる脳の構造と機能-畿央大学
◎側芽

軸索は木の芽のように芽を出すものと考えられています。これは、軸索芽側芽と呼ばれており、障害を受けた神経系と、受けていない神経系の両方で存在します。中枢神経障害によって神経細胞が損傷したら、軸索は末端から基部へ変性して、以前接合していたシナプスを置き去りにします。これは神経系のすべてで起こります。損傷を受けていない軸索周囲は、損傷に反応して放出された神経親和性物質によって、発芽するために刺激されます。結果、生じた枝や側枝は、新しいシナプスを構築するために、どこか失われた部位に接触を試みようと探索します。(Hallett 1995)新たな接続は、もとの神経支配パターンには戻りません。(Goldberger and Marry 1988、Brodal 2001)

側芽の影響はいつも正しいとは限りません。側芽の影響により、運動コントロールは正常なパターンへとは導かれず、機能を失うことにもなるかもしれません。もし感覚神経に側芽が起こるなら、患者さんは末梢からの刺激に過敏になるかも知れません。

すべての側芽が学習につながるとは限りません。(Brodal 1998)

つまり・・・

適切にも不適切にも運動は学習される可能性があるという事です。

(Bente E.Bassoe Gjelsvik著.新保松雄、金子唯史、佐藤和命 訳:近代ボバース概念;2011)

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