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最近やたらと言われるCPGですが、結局どうやって賦活してCPGを駆動させるように働きかけたら良いのでしょうか?

CPGについては、以前述べました。⇨歩行におけるセントラルパターンジェネレーター(CPG)の働き

講習会などでもよく聞かれますし、臨床で治療していてもCPGのようなオートマティックな働きがあることを歩行練習をしていて感じる事ができます。なんとなくですが、、、

実際にCPGに影響を与える感覚としては、2つの筋の関与が大きいと言われています。

1つは股関節屈筋、もう一つは足関節底屈筋です。

股関節伸展運動に伴う固有感覚の刺激により、空中でステップするような反射的な動きが生じることについて古くから知られています。ラットにおいてもCPGによる周期的な筋活動は、身体を水平位で歩かせるよりも垂直位で歩かせる方が規則性を高めると言われています。(つまり股関節屈筋を引き延ばすような姿勢で歩くこと)

⇨こういったことを考えると、リハビリ中の歩行練習でもできるだけ股関節の屈筋に伸長刺激が加わるように工夫するといいんだという事がわかります。

立脚終期に生じる股関節屈筋の遠心性筋活動を感知する筋紡錘の情報が、遊脚期開始のタイミングに影響を与えているとされています。

股関節屈筋が伸長される固有感覚情報によって、歩行リズムが形成されていくため、トレッドミルなどで下肢をグイッと後ろに持っていくことにより、股関節屈筋を伸長する刺激もかなり有効なのではないかと思われます。


また、足関節底屈筋への荷重負荷も、徐脳猫の歩行中の底屈筋活動を増加させる因子とされ、CPGに影響を与える事が古くから指摘されてきました。現在では、荷重に伴って生じるアキレス腱のゴルジ腱器官を介した荷重刺激が重要な影響を与えると考えられています。

荷重下では足関節底屈筋の活動が上がり、荷重負荷が減少すると底屈筋の興奮は減少し、遊脚期の準備を始めます。

こういった刺激がCPGに影響を与えるのですね。

(大畑 光司:歩行再建―歩行の理解とトレーニング:三輪書店:2017)

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「この患者さんは明日から病棟内は杖歩行自立で歩いていただきます。」

こういった判断は担当の理学療法士が行いますが、何を持って自立と判断しますか?

いつまで見守りが必要なのですか?

なんとなく?

〜だからまだ自立は難しいとか、〜だからもう自立で大丈夫等と説明がきちんとできるといいですね。

回復期リハビリテーション病棟では、車椅子自立レベルの方が歩行器歩行自立レベルへ、歩行器歩行自立レベルの方が杖歩行自立レベルへとADLの段階を上げていく時期にある方が多いと思われますが、その具体的な自立のタイミングの判断は個々のセラピストの経験知に委ねられる部分が大きいと思われます。

新人のセラピストは、先輩に相談しながら進めていくことであると思います。

「そろそろ自立できそうかな?」など感覚的なものではなく、これができているから歩行自立で大丈夫と自信を持って言えるかどうかが大切かと思われますが、その歩行自立の基準が明確に説明できるといいですね。

まず、一番の問題はリハビリ中の「できるADL」と病棟内での「しているADL」に乖離が生じている患者さんがいるという事ですね。

リハビリ中の歩行練習の時にはしっかり歩いていた患者さんが、看護師さんと病棟内を歩くとやけにフラフラして倒れそうな時があると言う事はよく聞きます。

なので「しているADL」を見ることのできる看護師さんに協力していただき、簡便な項目で評価できたら起こるべき転倒を未然に防げるのでは無いかと考えられます。

今回は、実際に東京厚生年金病院で実施されている評価を参考にさせて頂きます。

評価項目は以下の通りです。

◉病棟内歩行自立判定テスト(東京厚生年金病院リハビリテーション室)

①ベッドのカーテンの開閉ができる。

⇨これは意外と立位バランスが良くないと難しい動きです。自分でやってみるとよく分かりますが、フワフワしているカーテンをリーチして掴んで、左から右へ(または右から左へ)動かす動きはかなり下肢の支持性と重心制御のスキルが求められます。

これは、ベッドサイドでもリハビリ時にやっておくといいですね。結構、見落とされる動きです。

②後ろ歩きが3歩できる。

⇨高齢者の患者さんを始めとして、脳血管障害や運動器疾患の方以外にも後方不安定性が非常に多い中、後ろ歩きの評価は必須であると思います。

実用的にも3歩できれば十分かなという感じですね。普段そんなに5歩も10歩も後ろ歩きはしないですよね。

③立位で床に落ちた杖を拾うことができる。

⇨床に落ちたものを拾おうとして転倒したという事例は非常に多いです。まさに転倒あるあるです。

床のどこに落ちたかという問題もありますが、とりあえず床に落ちたものを拾う事ができるかどうかも必須項目かと思います。

④その場まわり(180度)が右回り・左回り共に行える。

⇨方向転換時にバランスを崩しやすいという問題です。方向転換の動きはリハビリ室で確認されていると思いますが、個人的には特に着座する際の方向転換で特にふらつきやすい印象があります。

もうすぐ座れるという安心感からか、崩れるように着座される方が多くいます。要チェックです。

⑤目標の場所まで到達できる。

⇨自室・食堂・トイレ・浴室・洗面台などそれぞれの目的の場所まで実際に行けるかどうかです。必要な移動距離が運動機能的な問題でリハビリの時にできてて、病棟内でできないという事はそんなに多いことでは無いかとは思いますが、重要な事であると思います。

これは、高次脳の問題などが含まれるかもしれません。

⑥机の前の椅子を引いて座り、立ち上がって歩き出す。

⇨立位バランスの悪い方は、椅子を後ろに引いた時にバランスを崩してしまうケースがあります。テーブルにはつかまるところが何も無いので、近くに人がいても転倒を生じてしまう事があります。

また、歩き出しの2、3歩は特にふらつきやすくなるため、立ち上がって歩き出した4、5歩くらいまで安定して歩けるのかどうか評価していけば良いかと思います。

⑦病棟の廊下を大回り1周できる。

⇨病棟内歩行自立にするという事は、患者さんに病棟内を自由に歩いてもらうという事であり、最低限の動線に加え病棟内を散歩することもあるかもしれません。

歩行時の持久力が低下している患者さんであれば、歩いているうちにだんだんフラフラしてきたり、だんだん小刻み歩行で前のめりの姿勢になってきたり、足をつまづかせたりなんて事があるかもしれません。

大きく1周は歩いて歩行に変化がないことだけは確認しておいた方が良いでしょう。

⑧病棟内の歩行自立が可能だと思う。

⇨これは、評価する看護師の経験的な予測や直感によるものです。高次脳機能や認知機能の問題も含んでいると思いますが、これが結構現場では重要だったりします。ベテランの看護師さんが「この人転びそう」という感覚はかなり当たっている事が多いです。

以上の①〜⑦までは実際の患者さんの動きを見て看護師が記入し、⑧は経験知に基づき判断してもらうものです。

現場では、①〜⑧項目が看護師により3日連続でクリアし、最後に担当医が自立の可否を決定するというものです。

それぞれの患者さんにより転倒要因は違うかもしれませんが、こういった側面で評価していくことも良いのではないかと思います。

(上内 哲男:回復期リハビリテーション病棟における歩行自立判定テストと自立後の転倒者率:2012)

歩行時の腕の振りは、誰しもが歩行をすると自然と出てきます。ただ、なぜ上肢を振る必要があるのか答えられますか?

また、脳卒中後の患者さんや、パーキンソン病の患者さんは一様に上肢の振りが少なく、体幹固定で歩いているような印象です。何故なんでしょうか?

言われる事としては、、、

「ヒトが上肢を振って歩く理由は、主に歩行時のエネルギー消費を抑えるためと、歩行時の安定性を保つためと考えられている。」

「同じ速度での歩行において、自然な上肢の振りをした場合は、上肢を振らずに歩いた場合に比べて約8%エネルギー消費量が減少する。」

とあります。

実際に上肢を振って歩くのと、振らずに歩くのでは振って歩いた方が確かに楽に歩けるような気がします。

どういうことが起こっているかというと、、、

「自然歩行では左右交互に振り出される下肢の動きによって、身体の鉛直軸周りに回転運動が生じる。それに対して上肢は、下肢の動きとは拮抗する方向に左右交互に振られ、身体全体の角運動量を限りなくゼロに近づけている。それにより、余分な筋力の発生が抑えられ、エネルギー消費も抑えられる。」

とあります。

つまり「でんでん太鼓」みたいなイメージですよね。

バイオメカニクス的には、下肢・体幹の回旋の動きをキャンセルする役目が上肢の振りにはあると言われていますが、まさにその通りであると言えますね。

実際に、上肢を振っている時の上肢の筋活動はどうなのかというと、、、

「上肢の振りは主に肩関節屈伸で行われているが、肩関節周囲筋の収縮はほとんど認められないか、三角筋や広背筋、僧帽筋にわずかに認められるのみである。したがって歩行時の上肢の振りは、肩甲帯の回旋や慣性力、重力などの作用により主に受動的に行われている。」

ということです。

イメージ通りで、上肢は自分で振ろうとして振っているわけではなく、受動的に上肢を振っている訳ですね。

ということは逆に言えば、下肢の振り出しが少なく、歩行時の体幹の回旋が少ない方は自然と上肢の振りが少なくなると言えますね。

また、

「歩行時の安定性については、自然歩行における腕の振りは限定的であるが、歩行時に外乱が加わった時などは上肢の動きを利用してバランスを回復する。そのため、腕を拘束した歩行では安定性が低下すると言える。」

とあります。

確かに、綱渡りをするように歩行するときはバランスを取るために、いつもより大きく上肢を動かして歩いていく印象です。安定性を取るための上肢の動きとして利用できる場合もあるということですね。

上肢は歩行中に振ることが出来て損はなく、安定性にも良いと言えますね。

(市橋 則明:身体運動学−関節の制御機構と筋機能:メジカルビュー社:2017)

ヒマワリ 歩行

歩行に必要なMMTっていくらだと思いますか?

我々は普段の歩行では、筋力はそんなに使って歩いてはいません。そもそも、MMTは0~5の6段階で評価されますが、歩行に必要とされる筋肉はMMTで3+程度とされています。

3+とは、軽く抵抗をかけても動かせるぐらいの程度であり、MMT5での筋力を100とすると3+は10~20程度だと言われています。

つまり、正常の5分の1程度の筋力があれば歩行は可能という事です。

セラピストの中でも歩行に必要な筋力はあるのに、「歩けない」=「筋力が無い」と判断して筋トレを指導している場面はありませんか?

筋力訓練の後、患者さんが歩けない場面を見た時、もう一度筋力による影響なのか、それ以外の影響なのかを再考してみる必要があります。

(國津 秀治:図解入門よくわかる股関節・骨盤の動きとしくみ (How‐nual Visual Guide Book):秀和システム:2013)


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メディアルコラプス

皆さんは「メディアルコラプス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

「メディアルコラプス」とは歩行時の荷重応答期に見られる下肢の特徴的な肢位の事です。

正常歩行においては、荷重応答期において股関節は軽度外旋位を保持しています。この時、外旋筋である大殿筋や、内旋筋である中殿筋や小殿筋が同時収縮していますが、これらの機能が不足している場合、特に大殿筋が働かない場合は、股関節は屈曲・内旋位へ偏移してしまいます。

コラプスとは「つぶれる」とか、「崩れる」という意味があります。

股関節の主に大殿筋の機能不全により、上図のような特徴的な下肢の肢位となります。

臨床でもこんな患者さんたくさんおられますよね。

(畠中 泰彦:姿勢・動作・歩行分析 (PT・OTビジュアルテキスト):羊土社:2015)


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