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臨床の現場において、発熱の症状を呈する患者さんは良く見かけます。セラピストはそういった症状を前にどういった事を考え、どういった対処を考えていかなければならないのでょうか?

熱 画像

発熱は頻繁に生じる合併症ですが、原因として多いものは感染症です。

実際はかぜ(急性上気道炎)などのような自然に軽快するものが多いですが、一部には敗血症髄膜炎などのように対応が遅れると致死的なものもありますので、気をつけていかなければいけません。

以下に「頻度が高いもの」、「緊急性があるもの」、「その他の原因のもの」を記しています。

発熱のリスク管理 ブログ用

発熱後、リハビリテーションを行うかどうかは、虚弱高齢者の場合、脱水や衰弱によって二次的な問題を生じる事があるため、バイタルサインに留意しながら進めていく必要があります。

重篤な疾患でない場合にリハビリテーションを実施するかは、発熱の程度バイタルサイン重症感に応じて判断します。

「リハ安全ガイドライン」では、安静時体温が38.0℃以上では積極的なリハを行わないようにしています。

以下に疾患の概要を記します。

●敗血症

敗血症は全身性の細菌感染により、全身状態の悪化を生じます。敗血症が重篤化してしまうと、肺・肝臓・腎臓などのさまざまな臓器が機能不全を起こしてしまい、予備能力の低い高齢者は死に至る事があります。

敗血症のリスクが高い方は、高齢者、がん患者、免疫不全症例、カテーテル留置症例で発生が多くなります。こういった患者さんでは注意して評価していかなければいけません。

・敗血症を疑わせる所見
1)高熱:38℃以上、低体温:36℃以下
2)頻脈:90回/分以上
3)頻呼吸:20回/分以上
4)白血球数:12000/μl以上、または4000/μl
5)尿量減少
6)意識障害、せん妄
※これらが複数みられた場合は敗血症の可能性があります。

●髄膜炎・髄膜脳炎

髄膜や髄腔に細菌やウィルスが感染して炎症を起こしている状態です。こういった状態が重篤化すると後遺症が残ったり、死に至る事もあります。

症状としては発熱以外に、頭痛、嘔吐、髄膜刺激症状、意識障害などを生じます。

髄膜刺激症状では項部硬直が生じやすくなり、評価も可能です。

●肺炎

肺炎が重症化し死に至るケースは、高齢者を中心に見られる事が多いです。

肺炎の症状としては、発熱、痰、呼吸困難があり、臨床所見としてはSpO2低下、肺雑音などが挙げられます。

●尿路感染

臨床の現場において、尿路感染による発熱は非常に多く見られます。リハ対象となる高齢者や脊髄障害の患者さんに多いです。

尿路感染の原因の一つとして、バルーンカテーテルからの逆行性感染が多く見られます。バルーンカテーテルはこれらの感染以外にも膀胱結石や尿路潰瘍の原因となるため、早期の抜去が必要です。

●手術部位の感染

手術部位に感染を生じる事があります。手術部位の自発痛、圧痛、熱感、腫脹には注意が必要です。痛みや炎症所見が時間の経過に伴い、軽減するどころか増悪する場合は感染を疑います。

整形外科の手術後など、体内にプレートや髄内釘などの内固定材料がある場合は、難治化する場合があります。

(亀田メディカルセンターリハビリテーション:リハビリテーションリスク管理ハンドブック 改訂第二版:メジカルビュー社:2012)


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整形外科術後の最も重要なリスク管理に深部血栓静脈症(DVT)があります。

DVTは肺塞栓症(PE)を発生させ、呼吸困難や胸部痛、さらに重篤な場合は短時間のうちに心停止を引き起こす場合があります。

理学療法を実施中に、突然患者さんが、意識消失してその場に倒れこみ、みるみる顔色が悪くなるという状態になることが起こる可能性があります。

理学療法が介入する際には、特に術後はそういう事が起こるかもしれない事を仮定し、静脈血栓塞栓症(VTE)のリスクを予測していくことが大切となってきます。

以下の表は、深部静脈血栓症の付加的な危険因子の強度です。これらの因子から、どの程度VTEのリスクがあるかを予測します。

静脈血栓症の危険因子の強度 ブログ用

DVTが起こっている急性期の症状としては、患肢の疼痛、浮腫、腫脹、表在静脈の怒脹、腓腹部の把握痛、足関節を強制背屈した際の腓腹部の疼痛(Homan徴候)などがありますが、無症状の例も多くあり、臨床症状がなくてもDVTがある場合もあります。診断ではD-dimar値などの血液学的検査超音波検査などによって画像診断していくことが重要となります。

予防していくためには、術後理学療法において、

①早期離床
②積極的な運動
③弾性ストッキング
④間欠的空気圧迫法

整形外科の術後でDVTの発症率が最も高いのは、人工膝関節置換術(TKA)後で、次に人工股関節置換術(THA)後です。

特にこれらの方に対して、上記の①~④が行われます。

①・②に関して、術後はできるだけ早期に離床し、積極的に動かし、早期荷重歩行を行う事が最大の予防法になります。リハビリがない日でも、自主的に足の底背屈運動によるカーフパンピングを行っていただき、血栓をつくらないようにしていかなければなりません。この運動を行ってもらう際には、下腿三頭筋をしっかりと収縮させて行うように指導していきます。

③・④に関しても良く用いられます。圧迫を加えることによって、静脈の血流速度を上昇させ、下肢への静脈うっ滞を減少させる効果があるからです。このストッキングは履いてみると分かりますが、かなりキツいストッキングです。普通のストッキングではありません。履いた後は、できるだけストッキングにシワができないように注意してください。シワやよじれが出来ると、皮膚に食い込み発赤や疼痛の原因となりますし、圧迫力が不均一となり、段階的圧迫力にならなくなってしまうためです。

(島田 洋一,高橋 仁美:整形外科 術後理学療法プログラム:2013)

一般的に収縮期血圧100mmHg以下を低血圧とすることが多いです。

低血圧を生じた場合、めまいや立ちくらみを生じる事があり、リハビリの阻害因子になったりします。

○起立性低血圧
起立性低血圧の定義は一般的に臥位から立位になったときに20mmHg以上低下するものとされています。
原因としては、自律神経失調に対する代償機構が障害された場合、あるいは急性失血・脱水、加齢による心機能低下、自律神経機能低下によっても生じます。

○血管迷走神経反射性低血圧
リハ場面で良く出会う低血圧状態である。健康な人にも起こりうるもので、失神の原因として50%以上占めるともされている。低血圧・徐脈・悪心・顔面蒼白・発汗を主症状とする。

○ショック
収縮期血圧が80mmHg以下、あるいは平常の血圧より30mmHg以下の低値が30分以上持続し、四肢冷感を伴う場合はショック状態を疑う。

(亀田メディカルセンター:リハビリテーション リスク管理ハンドブック;2009)

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