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椅子座位

臨床においては、端座位が取れずにバランスを崩してしまう患者さんを見る事があると思います。

なぜ端座位で保持できないのでしょうか?患者さんが座れない理由を説明できますか?

座位保持に必要な要素は以下の項目になります。

①身体各部位の適切なアライメント形成

まずはアライメントですよね。アライメントが崩れている状態では、健常者でも座位保持は困難となります。

「安定した座位アライメント」とは、ランドマークで示された身体各部位が適切な位置にある事と定義されています。

立位時の姿勢アライメントと同じです。(骨盤は少し違いますが)

矢状面:耳孔・肩峰・大転子が直線上に位置する。
前額面:両側の耳孔、両側の肩峰、両側のASIS、両側の膝蓋骨、両側の外果を結んだ線がそれぞれ平行になる。
骨盤は中間位:ASISとPSISが水平


安定した座位姿勢が取れるために、まずこのようなアライメントとなっているかを確認する必要があります。

②安定した座位バランス能力

われわれは重力に対して、頭部・体幹・骨盤・下肢の適切な位置を知覚して、姿勢を制御する事により最適な座位を保っています。

また、安定した座位では、視覚フィードバックによる周辺の空間と自己の位置を相対的に制御する空間における身体定位能力と、閉眼時でも重力位を知覚して、適切な位置に座位を保持する体性感覚機能の両面によって維持されています。

③表在・深部感覚による感覚フィードバック

適切な姿勢での座位保持を行う為に、われわれは平衡反応に加えて、座面や両足底から入力される表在・深部感覚のフィードバックを統合させています。足底や殿部のからの入力により、不良姿勢を感知します。

④左右差のない筋力と体幹を支える高い筋持久力

安定した座位であれば、両側の体幹・下肢などに著明な左右差は無く、頭部・体幹・骨盤・下肢が適切な位置にあります。

当たり前の事ではありますが、これがどちらか片側の肩甲帯が下がっていたり、骨盤が下制していたりするとそれを修正するために他の部位が過剰努力になったりと、筋活動の左右の不均衡が生じます。

こういった状態では座位安定性は失われてしまう為、安定した座位を保つためには均衡の取れた筋活動と、筋持久力が必要となります。

腹横筋・大腰筋などのインナーマッスルと、腹直筋・脊柱起立筋などのアウターマッスルの強化が座位保持の鍵となります。

⑤腹腔内圧の補助的な支持機能

腹腔とは上下部を横隔膜と骨盤、前後部を腹直筋、腹横筋、内外腹斜筋及び脊柱で囲まれた縦長の楕円状の空間の事です。

腹部に力を入れると、腹腔内圧は上下方向と前後方向に均一に伝わります。こういった加圧効果を効果的に高めるための筋群としては、腹直筋・腹横筋・内外腹斜筋です。

これらの腹壁となる筋群が同時に活動する事により、前方に膨らもうとする圧を抑え込むような働きで、上下方向に圧を拡張させます。それによって、体幹の支持性が高まるのです。

⑥作業活動における注意の持続力

①~⑤は身体機能面でしたが、適切な座位を保ち続けるには、高次脳機能の中の「注意」の維持が非常に重要になってきます。臨床においてもこの注意の持続が難しくて座位が保てない患者さんも多いのです。

以上6つの要素を満たす事で座位保持が可能となります。

(淺井 仁、奈良 勲:姿勢制御と理学療法の実際:文光堂:2016)


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頸部の施術 ブログ用

○両耳の位置

まず両耳の位置関係を観察します。正常では両耳は水平であり、耳の高さが左右で違うという事は、頸部の側屈を意味しています。ただ、体幹の側屈の要素もあるため、体幹が側屈していないかも確認する必要があります。

例えば、頭部が右に傾いている場合、右の僧帽筋上部線維、右肩甲挙筋、右胸鎖乳突筋、右斜角筋が短縮している可能性があります。


○頚椎の回旋

頸部回旋の評価は後方から頭部をみた時に、患者さんの顔面の一側がもう一側より良く見えるかどうかで評価します。例えば、右に頸部が回旋している場合、右の頬が広く見えます。

例えば、左回旋している場合、右の胸鎖乳突筋、左の斜角筋、左の肩甲挙筋に短縮がある可能性があります。

○頚椎の前弯

側方から観察した時に、頚椎が正常な前弯から過剰な前弯になっている場合があります。頚椎の前弯は胸椎の後弯と関連があります。胸椎の後弯は、肋間筋、小胸筋、肩関節の内旋筋・内転筋の短縮と関係しています。

(Jane Johnson、武田 功、弓岡 光徳 :姿勢アセスメント―セラピストのためのハンズ・オンガイド:医歯薬出版:2014)



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臨床において、端座位で側方重心移動(ウエイトシフト)が十分に行える事は、動作獲得において重要な要素と言えます。端座位でのリーチ動作においても、重心移動に伴う腹部や股関節周囲の筋機能を評価し、それに対するアプローチを考える事は、理学療法士としては必要な事だと思われます。

まず、側方重心移動における股関節周囲の筋活動ですが、以下の図のような活動変化を呈します。

端座位でのウエイトシフトの筋活動・股関節周囲 ブログ用

重心の側方移動に伴い、骨盤は側方傾斜を生じます。この側方傾斜を生じさせるのには、移動側の骨盤の下制を促す働きが必要であり、下制を促すためには移動側の股関節の内旋・外転を有する、移動側中殿筋および大腿筋膜張筋と、股関節外転作用を有する移動側大殿筋上部線維の筋活動が重要であると考えられています。

高齢者の場合、股関節に内旋の可動域制限や、体幹の可動域制限があり、そういった機能障害を有する患者様の場合は骨盤傾斜の程度にも影響が出てくるため、チェックが必要です。

重心移動を始めると、移動側の骨盤下制を生じさせるために、股関節内旋の作用をもつ中殿筋・大腿筋膜張筋が求心的に働きます。この活動が移動側の荷重量85%まで徐々に増加していきますが、荷重量90%以降では中殿筋・大腿筋膜張筋の活動は低下していきます。これは、坐骨結節によって構成される支持基底面(BOS)が側方の重心移動により、保持が限界となって、大腿骨の外側部に支持基底面を広げ、そのことによって自律的な骨盤下制が生じるために、股関節内旋の働きが必要なくなったためだと考えられます。

骨盤の側方傾斜を生じさせるために股関節の外転の作用という事に関しても、中殿筋・大腿筋膜張筋・大殿筋上部線維も重要です。

そもそも、大殿筋といえば外旋作用じゃないか!と思いますが、端座位姿勢は股関節90°屈曲した姿勢であり、この肢位での大殿筋上部線維は股関節内旋の作用があるのです。

以上の事を踏まえて、側方へ重心移動をする際には股関節周囲においては中殿筋・大腿筋膜張筋・大殿筋上部線維の筋活動が生じており、中殿筋・大腿筋膜張筋の働きを促すためには荷重量85%までの所で側方体重移動保持をしていく課題の方が効果的なのではないかと考慮しながら、運動療法を行っていくことが重要だと思われます。

(池田 幸司、大沼 俊博、渡邊 裕文、藤本 将志、赤松 圭介、鈴木 俊明:端座位での側方体重移動時における移動側中殿筋・大腿筋膜張筋・大殿筋上部線維の筋電図積分値:理学療法科学:2014)



(関西理学療法学会:The Center of the Body -体幹機能の謎を探る- 第4版:2013)


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