Photo Gallery

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
臨床では、動作時の膝の痛みを訴える方で、脛骨粗面の内側の鵞足部に圧痛を示す方がおられます。

そういった方の下肢のアライメントは、外反膝(X脚)、回内足、大腿骨前捻、下腿外捻といった異常アライメントになっている場合が多いです。

また、内側ハムストリングスの短縮によっても鵞足部の痛みが生じる場合があります。

実際の評価としては、まず鵞足を触診して圧痛があるかどうか確認します。

次に、立位での骨盤前傾の有無を確認します。運動連鎖においては骨盤前傾により、股関節屈曲・内転・内旋、膝関節伸展・外旋・外反、足関節底屈が生じます。これにより、骨盤前傾が大きい患者さんは運動連鎖によって膝関節の外反アライメントとなり、鵞足にストレスがかかるためです。こういった方は骨盤へのアプローチを行っていきます。例えば、股関節の屈曲拘縮のある場合は股関節屈筋のストレッチを行い、屈曲拘縮がないのに骨盤前傾している場合は、腹横筋トレーニングや立位での骨盤後傾運動の練習などを行っていきます。

また、扁平足の有無も確認します。扁平足の患者さんの場合は、立位で足関節外反しており、運動連鎖によって膝関節屈曲・内旋・外反、股関節屈曲・内転・内旋、骨盤前方回旋が起こるために、鵞足部にストレスがかかりやすくなっています。こういった方は足底板などによって足部からのアプローチを行っていきます。実際の治療としては、アーチサポートや内側ウェッジ入れることで足部を回外位にします。

鵞足部の痛みが出ている方は内側ハムストリングスの緊張が高い場合が多く、この場合はストレッチによって軽減することがあります。

アイシングによって疼痛が軽減する場合もあります。

(武富由雄、市橋則明:理学療法プログラムデザイン―ケース別アプローチのポイントと実際;2009)

スポンサーサイト
膝蓋大腿関節(PF関節)とは、膝蓋骨と大腿骨からなる関節であり、「膝のお皿の上の部分が痛い感じです」など、膝蓋骨の周辺や膝前深部の痛みの訴えがある場合、膝蓋大腿関節の障害を疑います。

膝蓋大腿関節痛のある患者さんの膝蓋骨は外側不安定性となっている事が多いです。

膝蓋大腿関節の痛み ブログ用

ここで、筋力トレーニングを行う上で、大腿四頭筋の筋力トレーニングでは、膝蓋骨の外側偏位を修正することはできません。

どういうトレーニングがよいかと言うと、外側広筋(VL)よりも内側広筋斜頭(VMO)の方を強く収縮させるような選択的なトレーニングが重要となってきます。

では、どんなトレーニングが効果的かというと、

OKCでは股関節内転と伸展を組み合わせたトレーニングが良いとされています。

CKCでは30°膝屈曲位でのスクワットで股関節を内転方向に等尺性収縮させるのがよく収縮するとされています。

OKCでのVMOトレーニング ブログ用

CKCでのVMOトレーニング ブログ用

(武富由雄、市橋則明:理学療法プログラムデザイン―ケース別アプローチのポイントと実際;2009)


臨床の現場で変形性膝関節症(膝OA)を有する患者さんは非常に多く、疼痛を有し、動作障害を起こしている方は、膝OAに対してのアプローチが必要となってきます。

大規模なコホート研究によると、40歳以上の日本人における変形性膝関節症の有病率は男性42.6%、女性62.4%であり、国内の患者数は2530万人と言われています。

そのためにはまず、膝OAの評価をしていく必要があります。

部位別に分類すると、内側型、外側型、混合型に分けられます。

中でも、内側型変形性膝関節症が多いとの報告があります。

画像診断としては、荷重時X線像にて、
①骨棘形成
②関節裂隙の狭小化
③軟骨下骨の骨硬化
④膝関節アラメントの変化

これらに加え、骨欠損、骨萎縮、骨嚢包形成、関節亜脱臼などの所見を含めて評価します。

以上の臨床所見をもとに、K-Lの分類(Kellgren-Lawrence分類)や、腰野分類、北大分類などを用い、病期分類をしていきます。

今日臨床でよくつかわれる分類は、骨棘形成と関節裂隙の狭小化を指標にしているものが多いとのことです。

下肢のアライメントの評価としては、膝外側角(FTA)と、下肢機能軸(Mikulicz線)が重要です。

FTAとは、立位正面X線上で、大腿骨軸と脛骨軸の交点の外側角であり、日本人成人も正常値は男性178°、女性176°で軽度外反位となっています。

Mikulicz線とは、立位正面像にて大腿骨頭中心より足関節中心までの直線のことであり、この線と膝中心からの距離が2.5㎝以上離れている場合は病的だと言われています。

今回は、内側型のOAで、Kellgren-Lawrence分類でグレードⅠ・ⅡあるいはⅢの方の治療戦略について書いていきます。

まず、「なぜ膝OAは痛いのか?」という問題に対してですが、膝の内側に異常なメカニカルストレスがかかっていることで、疼痛が起きているのですが、初期の段階では半月板損傷や骨壊死などを鑑別する必要があります。

現在の所、疼痛発生のメカニズムとしては・・・

①罹患軟骨下骨の骨髄内小脈のうっ血
②関節包の骨棘など関節軟骨周辺での摩擦による滑膜炎
③変形や拘縮にともなう関節周囲の筋腱付着部炎

などが主な原因と考えられています。

ここで、大切なことは、膝OA自体は炎症性疾患ではないが、疼痛を呈する原因としては炎症性疾患も含まれているという事です。つまり、臨床で評価する際にまず炎症所見があるかどうかを評価し、炎症があればその対応を先に行うべきなのです。

(整形外科リハビリテーション学会:関節機能解剖学に基づく 整形外科運動療法ナビゲーション 下肢・体幹:2008)


(山田 英司:山田英司 変形性膝関節症に対する保存的治療戦略 (理学療法士列伝―EBMの確立に向けて):2012)


※関連記事
関連:変形性膝関節症(OA)に対する理学療法展開のための参考書
関連:運動学・機能解剖のオススメ参考書
extension lag ブログ用

extension lag(エクステンションラグ)は膝関節伸展不全のことであり、膝関節の術後(TKAなど)の方によく見られます。

extension lagとは、他動(passive)の伸展可動域と、自動(active)の伸展可動域の差のことです。

一般的に、原因の一つとして内側広筋の筋力低下と言われたりしますが、京都大学大学院の市橋先生によると、膝関節伸展不全の原因は内側広筋の筋力低下ではありません。

内側広筋を麻酔しても最終伸展は可能であり、最大筋力の低下もないと報告されているからです。

extension lagの原因は以下の通りですが、この中で最も考えられるものに対してアプローチしていきます。

1.筋力低下
2.ハムストリングスの収縮
3.ハムストリングスの短縮
4.痛み(反射性の抑制)
5.腫脹(伸展域の方が関節の圧が高まり、大腿四頭筋に抑制をかける)
6.大腿四頭筋短縮位での収縮不全

治療の実際として・・・

1の筋力低下の場合は、絶対的な筋力が不足しているために、膝伸展の筋力トレーニングを行います。負荷量はその人に応じて設定しながら、行っていきます。

2の場合は、膝関節伸展でハムストリングスの同時収縮が起こってしまっているため、セラピストや患者自身が、座位でハムストリングスを触診し、収縮の程度をフィードバックしながら、膝伸展を繰り返して行っていきます。

3の場合は、短縮のためストレッチを行います。

4・5の場合は、痛みのでない範囲の角度で、また痛みの出ない負荷量でトレーニングを行います。

6の場合は、座位の大腿四頭筋の短縮位で痛みがないのにも関わらず、lagが出現しているので、膝90°から伸展のエクササイズをするのではなく、膝0°の伸展位でキープするように保持することで伸張性のトレーニングとなり、効果が出やすくなります。

そして、extension lag自体が問題点になるかという点ですが、膝伸展不全があっても動作上の問題となることはほとんどありません。また、膝関節伸展不全があるからと言って、歩行時に膝折れが出現するというものでもありません。

よって、lagを治すという事は治療優先順位としては低く、臨床的にはlagがあっても通常の筋力トレーニングを行うということになってきます。

(武富由雄、市橋則明:理学療法プログラムデザイン―ケース別アプローチのポイントと実際;2009)


膝の痛みを訴えている方、特に女性に多いですが、階段昇降時や立ち上がり時にニーイン(knee in)となるケースを臨床ではよく見かけます。

「knee in現象=問題」と直接結び付くわけではなく、knee inの状態で動作遂行を続けることにより、膝が外反位になり、Qアングルが増加し、膝蓋骨は大腿四頭筋の収縮により外側に牽引され、膝蓋大腿関節に痛みを引き起こしたりするので、改善する必要があると考えられます。

knee inの原因としては膝関節にあるのではなく、股関節が内転・内旋することにより起こります。

ニーイン ブログ用

knee in改善のためには、股関節外転・外旋筋を荷重位・非荷重位でトレーニングしていくことが重要なのです。

◎非荷重位では中殿筋後部・大殿筋の選択的なトレーニング行います。

ニーイン改善エクササイズ 臥位 ブログ用

上図は大殿筋のトレーニングで臥位で開排していく運動になります。この時は骨盤の代償に注意します。そのほかにも、ブリッジ動作など、肢位や負荷量は患者さんに合わせて設定していくことが良いと思われます。

◎荷重位ではニーアウト位を保持したままの運動が重要です。

ニーイン改善エクササイズ スクワット ブログ用

上図はスクワット運動でニーインにならないように注意しながら動作練習を繰り返していきます。

(武富由雄、市橋則明:理学療法プログラムデザイン―ケース別アプローチのポイントと実際;2009)


※関連記事
関連:10分でわかる脳の構造と機能-畿央大学

WHAT'S NEW?

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。