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「視床痛」という言葉を聞いたことがあると思います。

病態としては、視床膝状体動脈の出血によって視床後外側腹側核を含む障害で視床症候群を呈します。

視床痛の中枢性の痛みは脳卒中後1、2カ月して発症するのが一般的です。

症状としては、表在感覚の障害に加えて半身の持続的な激しい焼けつくようなジリジリとした痛みが生じ、さらに皮膚を軽く触ったり、圧迫するといった刺激に対して、激痛が発作性に増悪したりします。

いったん発症してしまうと、昼夜激痛に苦しむ事となり、ADL、QOLが著しく低下してしまいます。

視床痛による痛みによって、筋のアンバランスや不適切な姿勢異常と運動パターンによって機能障害を起こし、うつ症状も呈してきます。

薬物治療が行われることが主ですが、残念ながら効果はあまり期待できません。

現時点では視床痛に対する治療法については確立されていません。リハビリテーションにおいては痛みの増悪を起こさせずに、それでいてできるだけ積極的な運動を行っていく必要があります。

患者さんによっては痛みが軽減してくる場合もあります。

一方で臨床では、抑うつ的な症状を呈する方は多く、リハビリテーションが十分に行えない事があります。

人によって動ける幅や、環境によって精神的な面が改善されたりする場合があるので、多方面からのアプローチを考えていくことが大切ではないかと思われます。

また、視床後外側腹側核のすぐ背側に位置する後外側核は姿勢定位に関わる重要な核であり、これらの関係性を考慮した評価と治療を考えていくことが重要になってくるのではないかと思われます。

(原 寛美,吉尾 雅春:脳卒中理学療法の理論と技術:2013)


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臨床では、動作時の膝の痛みを訴える方で、脛骨粗面の内側の鵞足部に圧痛を示す方がおられます。

そういった方の下肢のアライメントは、外反膝(X脚)、回内足、大腿骨前捻、下腿外捻といった異常アライメントになっている場合が多いです。

また、内側ハムストリングスの短縮によっても鵞足部の痛みが生じる場合があります。

実際の評価としては、まず鵞足を触診して圧痛があるかどうか確認します。

次に、立位での骨盤前傾の有無を確認します。運動連鎖においては骨盤前傾により、股関節屈曲・内転・内旋、膝関節伸展・外旋・外反、足関節底屈が生じます。これにより、骨盤前傾が大きい患者さんは運動連鎖によって膝関節の外反アライメントとなり、鵞足にストレスがかかるためです。こういった方は骨盤へのアプローチを行っていきます。例えば、股関節の屈曲拘縮のある場合は股関節屈筋のストレッチを行い、屈曲拘縮がないのに骨盤前傾している場合は、腹横筋トレーニングや立位での骨盤後傾運動の練習などを行っていきます。

また、扁平足の有無も確認します。扁平足の患者さんの場合は、立位で足関節外反しており、運動連鎖によって膝関節屈曲・内旋・外反、股関節屈曲・内転・内旋、骨盤前方回旋が起こるために、鵞足部にストレスがかかりやすくなっています。こういった方は足底板などによって足部からのアプローチを行っていきます。実際の治療としては、アーチサポートや内側ウェッジ入れることで足部を回外位にします。

鵞足部の痛みが出ている方は内側ハムストリングスの緊張が高い場合が多く、この場合はストレッチによって軽減することがあります。

アイシングによって疼痛が軽減する場合もあります。

(武富由雄、市橋則明:理学療法プログラムデザイン―ケース別アプローチのポイントと実際;2009)

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