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○歩行分析

臨床歩行分析ワークブック



2013年の3月の初版です。

歩行分析の入門に最適な一冊となっています。本書は穴埋めのワークブック形式となっており、「ペリー 歩行分析」をベースに全15章の構成でまとめられています。

内容としては、正常歩行の基本概念と筋活動、代表的な異常歩行とその原因と、治療手技の例まで写真付きで、初心者にも非常に分かりやすく記されています。

これから歩行分析について学んでいこうとする理学療法学生はもちろんのこと、臨床で役立たせたいという作業療法士をはじめ、医師やそれ以外のコメディカルスタッフも学んでいける様な内容になっています。

理学療法士は日常的に行う歩行分析ですが、理解を深めるためにもよいかと思われます。


観察による歩行分析



非常に有名な歩行分析の本となります。学生時代、参考文献としてしっかり活躍したのではないでしょうか?

著者はキルステン・ゲッツ・ノイマンというドイツの理学療法士の方です。原著はやはり、「ペリー 歩行分析」をベースに実用的にまとめられ、理学療法士・義肢装具士・工学博士の方々が協力して翻訳しています。

本書は歩行を知る上での入門書であり、理学療法学生、理学療法士が歩行分析を行う上での必読書となります。


ペリー 歩行分析―正常歩行と異常歩行



ご存じの通り、理学療法士が歩行分析を行う上でのバイブル的な書籍です。

世界的に有名なペリーの書籍『GAIT ANALYSIS-Normal and Pathological Function 2nd ed.』を宝塚医療大学の武田功先生・弓岡光徳先生により監訳されています。


○動作分析

動作分析 臨床活用講座―バイオメカニクスに基づく臨床推論の実践



2013年9月初版の書籍です。

著者は現在、全国各地にて講習会を行い、非常に明確な考え方で人気のある神奈川県立保健福祉大学の石井慎一郎先生です。

本書の内容としては、寝返り・起き上がり・起立・着座・歩行動作の動作のメカニズム、どこの部分に機能低下が見られているのか評価の仕方、動作の誘導方法まで記されております。ここまで詳しく明瞭に書かれた本は他にないのではないでしょうか?

理学療法学生や新人理学療法士はもちろんのこと、作業療法士の方も臨床で十分活用できる必見の本だと思われます。

特に良い点としては、臨床にて患者さんが陥りやすい動作の問題点が書かれており、納得する点が多々あります。


○姿勢分析

姿勢アセスメント―セラピストのためのハンズ・オンガイド



ついに出ました。姿勢分析の本です。2014年6月初版です。

皆さんは姿勢分析について、どのような見解で臨床で推論されていますでしょうか?学生にどのような姿勢分析の指導をしておられるでしょうか?現在、姿勢に対するアセスメントをしている体系的な文献はほとんどなく、本書はその根拠を提示してくれる良い本かと思われます。

本書は、姿勢評価の方法として、立位の前方・側方・後方から見た観察、座位での側方・後方からの観察について書かれています。

姿勢の特徴からどの筋が弱化していて、どの筋が短縮位にあるのか?所見から判断していき、評価していきます。

臨床において、姿勢分析は原因追求のために必要な評価となると思われます。

原著はJane Johnsonというイギリスの理学療法士の資格をもつセラピストで、宝塚医療大学の武田功先生、弓岡光徳先生によって翻訳されています。

正しく理想的な姿勢を取り戻す 姿勢の教科書



「姿勢分析」ってどうやって考えたらいいんだろう?と悩む方に最適な姿勢分析に関する書籍が出ました。2015年初版です。

姿勢に関する解剖学的・運動学的内容や、治療方向性やエクササイズまで具体的すぎるほど濃い内容で記されています。

姿勢を分類に分け、どの筋が弱化していて、どの筋が短縮位なのか立位姿勢から細かく分類し、エクササイズのやり方がすぐ分かるようにイラストで描かれています。このまま印刷したら患者様指導が行えそうです。

竹井先生はテレビの「世界一受けたい授業」などいろいろな番組で活躍されている理学療法士の先生です。姿勢に関してはまず、一読の必要ありです。

値段が安く、かなりお求めやすい価格です。

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読書 参考書

2014年の9月の発行の書籍です。

リハビリテーションの臨床の現場において、ホームエクササイズの指導の紙はどのような形式のもので実施されていますでしょうか?

ホームエクササイズを実施する上で一番気をつけなければいけないのは、「目的の運動が1人で行ったときに再現できているか」という事になります。

例えば、座位で股関節屈曲の運動をする際に、患者さんが家で行う時に、股関節を過度に外旋していたり、体幹が後傾していたりしては股関節屈筋に対しては全く意味のない運動になってしまいます。

こんなエクササイズならいくら繰り返しても効果は出てきませんので、ホームエクササイズの正しい指導は非常に大切となります。

本書は患者さんが家でこういった代償動作を出さないような指導が簡単に行えるよう、大きな写真と注意点が書いてあります。

本書の良いところは、患者さんに渡す目的であれば著作権フリーとし、またエクササイズの写真が入っているCD-ROM付きで、患者さんに合わせて必要なエクササイズを選び、オリジナルのものがつくりやすいようになっています。

リハビリテーション・ホームエクササイズ―患者さんに渡せる自主トレーニング127



対象疾患は股関節・膝関節・足関節疾患、脳卒中、パーキンソンを始め、腰痛や肩関節疾患、リウマチの方など127のエクササイズと485枚の写真が掲載されています。

ホームエクササイズとしても使用できますし、入院中であれば病棟内での自主訓練としても活用ができそうです。

臨床においては限られた時間の中で、適切な退院時指導の必要性があり、本書はその手助けとなる良書だと思われます。
脳

看護計画立案のためのケアの実践は看護師の役割ですが、病棟の中で看護師と共に臨床を行う中で、理学療法士をはじめとするリハビリスタッフが患者様の脳機能障害の症状に対する支援を考えて協力して行う事は必要不可欠だと思われます。

そのためには、脳の機能解剖を基礎に、脳画像で病巣を確認し、症状の予測やそれに対するケアを看護師とともにコミュニケーションをとりながら、実践していく必要があると思われます。

今回は、視床が病巣の場合の看護師が行う脳血管障害の患者さんに対するケアの方法ですが、視床の障害では、まず意識障害・注意障害の問題が発生する場合が多いです。また、記憶障害、保続、失語や構音障害、運動麻痺と感覚障害、また右の視床にて左半側空間無視が出現する場合もあります。

○意識障害

 左および右の視床の障害で、まず最初にチェックする項目として意識障害があります。というのも、意識障害からの早期の回復が予後に影響を与えます。それは、全身の感覚の中継点の役割があり、ここが障害されると大脳皮質が活性化されないためです。発症後早期はできるだけここを改善させるように介入し、こまめにJCS(ジャパンコーマスケール),GCS(グラスゴーコーマスケール)などで意識レベルを評価しましょう。

 この状態に対しては、視床の働きを上げるケアを行います。例えば、三叉神経の感覚を利用して視床の活動を上げる方法として、氷をガーゼで包んだもので目の周りの眼輪筋・顎関節のつけ根・顎の先端のオトガイ部(三叉神経の第1枝、第2枝、第3枝)にポンポンとタッピングをして刺激します。これにより、発症して初期の段階から覚醒を促進することが可能です。

○注意障害

 左および右の視床の障害の方で、意識障害が改善してきて、開眼してものが見れるようになってきたら、次に注意障害の問題を考えていく必要があります。まず、患者さんの前に物品を見せ、その物品を目で選択的に見ることができるか(選択的注意)、その出した物品を10秒以上見続けることができているか(持続性注意)、その物品を左右にパッと動かしてみて目でその物品を追う事ができているか(転導性注意)などを簡易的に評価します。

 被殻の病巣でも意識障害・注意障害は呈しますが、視床の障害は被殻に比べて注意障害が残存しやすいため、十分な注意の練習が求められます。具体的な練習としては、患者さんの目の前にボールを提示し、10秒以上じっと見てもらう練習を真中で、左側で、右側で、上側で、下側でといろんな方向で提示して見続けたり、見るだけでなく非麻痺側でボールに触れ、ボールを移動してからまた手で触れるようにしてという動作を最初はゆっくりから始め、だんだん速くしていきます。

○記憶障害

 左および右の視床の障害で病巣の大きさに関係なく、記憶障害を呈する患者さんは多いです。原因としては視床は記憶の回路(パペッツ回路・ヤコブレフ回路)を構成しているからです。つまり、視床の障害後の患者さんは物事を覚えるのが難しく、視床性の認知症も呈することもあり、判断力も鈍ってきます。

 この症状に対するケアとしては、意識障害→注意障害→記憶障害の順で介入していきます。患者さんに対して言葉による伝達だけでなくメモリーノートホワイトボードを使い覚えるように心がけると良いと思われます。携帯電話のアラーム機能を活用することでスケジュールを思い出す作業もよいです。

○半側空間無視

 右の視床出血の場合、本症状を呈することがあります。食事中にお皿の左半分の料理を残したり、歩行時や車椅子操作にて左側をぶつけることがあったりなどする場合には、左半側空間無視の症状の可能性があります。右視床出血が吸収されるにつれて症状は改善していく傾向にありますが、普段の生活でどの程度出ているかはチェックしていく必要があります。

 ケアの内容として、半側空間無視により、頸部が病巣側へ回旋してきますのでその程度を観察します。右に回旋している時に左の胸鎖乳突筋が過剰収縮していますので、左の胸鎖乳突筋にアイスマッサージを行う事によって、緊張を緩め頸部の左回旋を促します。頸部がそれほど右に回旋していない場合は、左の体に注意を向けるエクササイズを行う事が中心となりますが、具体例としては、右手にボールを持たせて、その手を右空間から左の空間へゆっくりと移動させます。

○失語様症状

 左の視床出血の場合、失語様の症状が出現する可能性があります。程度には個人差がありますが、錯語(意図したものと別の言葉になる)、喚語困難(言葉がなかなか出てこない)、保続(同じ言葉や行為を繰り返す)などの症状が見られます。基本的には視床出血後の失語様症状は出血の吸収に伴い改善していく傾向にあります。

○運動麻痺や感覚障害

 リハビリスタッフ(特に理学療法士)は特に治療対象となる症状かと思われますが、左および右の視床の障害があれば、視床の障害側の反対の上下肢の運動・感覚の評価を行ってください。病巣の大きさにもよりますが運動麻痺が改善されても感覚障害が残存する場合がありますので、経過とともに感覚障害の程度もチェックしてください。深部感覚が障害されている場合は、運動失調も生じてきます。

 感覚障害に対するケアとしては、温かい・冷たい・ざらざら・つるつる・硬い・柔らかい・重い・軽いなど様々な感覚の違いを患者さんの手足で感じていただき、いろいろな刺激を加えていくことです。意識障害のある患者さんにも行えますので、発症早期から実践できます。非障害側の感じと比べてみたり、目をつぶって感覚に集中するように行ったりしていきます。

 病棟内での患者さんの生活でもできるだけ刺激を加える様な工夫が必要かと思われます。

○構音障害

 左の視床出血の急性期の症状として、言語の発音が不明瞭となり発音そのものが聞き取りにくくなります。この症状は一過性であり、意識障害や注意障害が軽減してくると多くは徐々に改善していく傾向にあります。まずは、意識障害や注意障害に対してケアを行い、改善を確認しながら必要に応じて構音の練習を行う必要があります。

 構音の練習としては、下顎の開閉や舌の運動、パ行・タ行・カ行音やそれらを組み合わせた協調音の復唱などがよいかと思われます。空き時間で患者さんと一緒に実践していくとよいかと思われます。

○発声障害

 これも左の視床出血の急性期の症状として、一過性に声がでないであるとか、声がでてもささやかな声やかすれ声のようなとても小さな声といった障害が出現する場合があります。この症状は徐々に軽減する場合が多いので、他の症状に対するケアを優先すると良いでしょう。

 しかし、発声障害が持続するケースの場合、前頭葉症状としての自発性低下が背景に生じている場合がありますので、前頭葉に対するケアの必要があります。これは視床と前頭葉の線維連絡があるために、前頭葉も機能低下を生じるためです。

(小宮桂治、酒井保治郎:よくわかる脳の障害とケア―解剖・病態・画像と症状がつながる!:2013)


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