転倒予防のエビデンス

 17, 2014 07:22
転倒予防のエビデンス

地域在住高齢者の転倒予防のための介入方法に関するコクラン・システマティックレビュー2009年版においてエビデンスが述べられています。

①グループエクササイズによる複合的な運動介入には転倒予防効果がある。
→相対リスク:0.83

②太極拳には転倒予防効果がある。
→相対リスク:0.65

③在宅での個別運動介入には転倒予防効果がある。
→相対リスク:0.77

④ビタミンDを摂取しても転倒を予防する効果は認められない。
→相対リスク:0.96

⑤環境整備には転倒予防効果は認められない。
→相対リスク:0.89

⑥滑りにくい履物には転倒予防効果は認められる。
→相対リスク:0.42

⑦抗精神病薬の中断には転倒予防効果がある。
→相対リスク:0.34

⑧頚動脈洞過敏症を改善することで、転倒予防効果ある。
→相対リスク:0.42

⑨白内障の治療には転倒予防効果がある。
→相対リスク:0.66

上記のとおりとなり、特に①、②、③はセラピストが率先して行うようにしていかなければなりません。

太極拳は最近、転倒予防効果があると言われるようになってきていますが、臨床の現場で、そのまま実践するのは難しい所もあると思います。太極拳の運動特性を含んだ簡単なオリジナルの体操を行っている地域も多いようです。

興味深いのは⑤ですが、環境整備だけでは転倒予防効果はほとんどないということです。必要なことは、環境整備に加えて、運動介入などによる包括的な介入であり、それが転倒予防効果を向上させるとのことでした。

病院から退院して在宅での自立した生活を行う上で、転倒を未然に防いでいく必要が臨床では大切になってきます。

(市橋 則明:高齢者の機能障害に対する運動療法―運動療法学各論:2010)

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