高齢者のための靴の選定

 09, 2014 14:09
昔と比べて、現在は高齢者用の靴の機能は多様化しており、デザイン性を重視した靴の種類も増え、場に合わせた選択ができるようになってきました。

リハビリテーションの実際の場面で、理学療法士が「歩行練習をしますので、スリッパではなく靴を履いてきてください。」と患者さんやその家族にお願いした時に、どのような靴を用意してくるでしょうか?

その際に、その靴が適切な靴であるかどうか、理学療法士が評価し、適切でない場合には新しい靴を購入していかなければなりません。

しかし、現在のリハビリテーションでは「靴をどう選んで、どのように履くか」という事に関しては定着しておらず、目的に応じた選定ができていない場合もあるのが現状です。

高齢者の転倒に関して、亀井らの報告では、65歳以上の高齢者の約1/4が1年以内に転倒を経験しており、その6割以上が屋外で転倒しており、さらにその中の8割が靴を履いて歩行している時に転倒しています。転倒の原因については、身体的なものや、認知的なものももちろんありますが、靴を適切に履いていないためという原因もあります。

実際に、高齢者本人はどのような判断で靴を選んでいるかというと、ある調査によれば「足にぴったりだ」「脱ぎ履きが容易だ」という理由がほとんどを占めています。

以上の理由のみで靴を選んでしまうと、例えば柔らかすぎるアッパーやソール、ヒールカウンターのない靴で歩き続けることで、足に負担がかかり、外反母趾・胼胝・巻き爪などの変形をはじめとする足のトラブルを引き起こすことになります。

高齢者に限らず、足によい靴・よくない靴を以下に示します。

○足によい靴

・前足部の締め付けがない
・ひもやマジックバンドなどで調節ができる
踏まずしん(シャンク)が入っている
・踵を保持する月状しんが入っている
・足趾を保護するための先しんがはいっている
・前足部の靴底と、踵の高さの差が1~2㎝程度

○足によくない靴

月状しんが入っていない
・軽いが薄くて柔らかすぎる
・靴底が薄くて硬い
・ひもなどで調節ができずに、靴の中で足が前方に滑る
腰革のかぶりが浅い(脱げやすい)
・踵が高すぎる

(坂口 顕:理学療法士のための足と靴のみかた:2013)

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