住宅改修における手すりの選択と取り付け

 04, 2014 20:24
高齢者を始め若い方でも、脳卒中後遺症や整形疾患など、さまざまな障害により、自宅内移動時にバランスを崩したり、転倒のリスクが生じる場合があります。

特に、階段昇降時や敷居を跨ぐ際、前にかがんだり車椅子への移乗の時などにつかまる物が必要となりやすいです。

そういう場合に「手すり」の設置は動作を安定して行え、安全に生活ができる住環境整備の一つの手段です。

◎手すりの形状

基本は円形の手すりですが、手指に障害のある方や、関節リウマチの方の場合、手すりを握りこむ事が困難になるために上部が平坦な面の平手すりを使用するのが良いとされています。この平手すりは肘や上腕部をのせて使用します。

◎手すりの直径

階段や廊下で使う手すりの場合は、直径は36~40mm程度が望ましいとされます。これは、手すりに手を滑らせながら軽く握りながら移動する使用方法であるため、ある程度の太さがある方が、安心感があるためです。

トイレや浴室で使用する手すりの場合は、直径は28~33mm程度が望ましいとされます。これは、使用する際にしっかりと握りこんで、親指と中指が軽く重なる程度の細さの方が安心感があるためです。

◎手すりの材質

廊下や階段、トイレで使用する際の手すりの材質は、握りこんだときに冷感を感じさせない、木製あるいは合成樹脂製のものが望ましいとされます。

浴室で使用する手すりの場合は、耐水性が求められるために、合成樹脂製のものが基本となります。

また、屋外で使用する手すりは、様々な天候に耐えられる素材である必要がありますが、金属製の場合は夏季の日照りによって熱くなりやすいため、表面を樹脂被覆した製品を選択する必要があります。

◎手すりの色

手すりの色は周囲の壁の色と上手く調和させながらも、簡単に見分けがつく色にしなければいけません。バランスを崩した時にとっさに目で見て確認して把持しやすい物でないといけないからです。

手すりの取り付けの位置 ブログ用

◎手すりの取り付けの位置

手すりを取り付ける際の基本の高さは、床面から上端までが750~800mmとなりますが、もちろん患者さんの身長や、身体状況の応じて高さは設定していきます。

リウマチの方などの場合の平手すりの時は、肘や上腕部をのせて使用していくため、基本は床から平手すりの上端までが850~900mmの高さとなります。

また、手すりの壁からの出幅は、手すりを握った時に手掌が壁に当たらないよう、30~50mmあけるのが基本です。

さらに、階段の手すり取り付けにおいて、建築基準法上750mm以上の幅員が必要で、手すり全体の幅が100mm超えないよう、通行の妨げにならないよう気をつけなければいけません。

◎手すりの取り付けの実際

壁下地がせっこうボードの場合、その上から直接手すりを取り付ける事は、強度上不可能です。

通常の住宅で、浴室以外の壁下地はほとんどせっこうボードであるため、方法としては、柱や間柱を利用して補強板を取り付け、その上から手すりを取り付ける必要があります。

(野村 歡,橋本 美芽:OT・PTのための住環境整備論:2012)


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