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端座位における側方重心移動(ウエイトシフト)で起こる筋活動

 12, 2015 22:36
臨床において、端座位で側方重心移動(ウエイトシフト)が十分に行える事は、動作獲得において重要な要素と言えます。端座位でのリーチ動作においても、重心移動に伴う腹部や股関節周囲の筋機能を評価し、それに対するアプローチを考える事は、理学療法士としては必要な事だと思われます。

まず、側方重心移動における股関節周囲の筋活動ですが、以下の図のような活動変化を呈します。

端座位でのウエイトシフトの筋活動・股関節周囲 ブログ用

重心の側方移動に伴い、骨盤は側方傾斜を生じます。この側方傾斜を生じさせるのには、移動側の骨盤の下制を促す働きが必要であり、下制を促すためには移動側の股関節の内旋・外転を有する、移動側中殿筋および大腿筋膜張筋と、股関節外転作用を有する移動側大殿筋上部線維の筋活動が重要であると考えられています。

高齢者の場合、股関節に内旋の可動域制限や、体幹の可動域制限があり、そういった機能障害を有する患者様の場合は骨盤傾斜の程度にも影響が出てくるため、チェックが必要です。

重心移動を始めると、移動側の骨盤下制を生じさせるために、股関節内旋の作用をもつ中殿筋・大腿筋膜張筋が求心的に働きます。この活動が移動側の荷重量85%まで徐々に増加していきますが、荷重量90%以降では中殿筋・大腿筋膜張筋の活動は低下していきます。これは、坐骨結節によって構成される支持基底面(BOS)が側方の重心移動により、保持が限界となって、大腿骨の外側部に支持基底面を広げ、そのことによって自律的な骨盤下制が生じるために、股関節内旋の働きが必要なくなったためだと考えられます。

骨盤の側方傾斜を生じさせるために股関節の外転の作用という事に関しても、中殿筋・大腿筋膜張筋・大殿筋上部線維も重要です。

そもそも、大殿筋といえば外旋作用じゃないか!と思いますが、端座位姿勢は股関節90°屈曲した姿勢であり、この肢位での大殿筋上部線維は股関節内旋の作用があるのです。

以上の事を踏まえて、側方へ重心移動をする際には股関節周囲においては中殿筋・大腿筋膜張筋・大殿筋上部線維の筋活動が生じており、中殿筋・大腿筋膜張筋の働きを促すためには荷重量85%までの所で側方体重移動保持をしていく課題の方が効果的なのではないかと考慮しながら、運動療法を行っていくことが重要だと思われます。

(池田 幸司、大沼 俊博、渡邊 裕文、藤本 将志、赤松 圭介、鈴木 俊明:端座位での側方体重移動時における移動側中殿筋・大腿筋膜張筋・大殿筋上部線維の筋電図積分値:理学療法科学:2014)



(関西理学療法学会:The Center of the Body -体幹機能の謎を探る- 第4版:2013)


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