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疼痛もなく、下肢の筋力低下も無いのに単脚支持期が短く、跛行を生じているケース

 18, 2015 21:39
臨床では痛みもなく、ROM制限も解消され、筋力も十分あるのにも関わらず、歩行時には立脚期に十分な荷重が行えず、単脚支持期が短く、跛行を生じるケースを見かけ「これは一体何だろう?」と考えていくことが良くあります。

そういった場合にまず考えるのは以下の項目です。

①立脚初期~中期で重心の上昇が不十分である

立脚初期~中期にかけては重心が上昇していくのが正常歩行となりますが、重心の上昇が十分にできない場合は、単脚支持期が短くなる事があります。自分でやってみると良く分かりますが、片方の膝や股関節を曲げたままで歩くと、荷重が上手くかけにくい感じがして、単脚支持期が短くなると思います。

歩行観察時に、立脚中期で重心が上昇した位置になっていない場合、治療としては立脚中期で重心が適切な位置での荷重練習が良いかと思われます。

この荷重練習の際には、以下の図のように、荷重側の股関節の屈曲や内転、膝関節の屈曲、体幹の側屈、足関節の底屈が生じないように注意していきます。

荷重練習 ブログ用

②ロッカー機能が低下しており、荷重の移行がスムーズに行えていない

歩行時には、ヒールロッカー、アンクルロッカー、フォアフットロッカーが機能していますが、これらが機能しない事で荷重の移行がスムーズに行えず、単脚支持期が短くなる事もあります。

例えばフォアフットロッカーが出ていない場合は、立位や臥位で前足部や足趾への荷重練習や、支持脚から対側の荷重への移行の練習などを繰り返し行う必要があると思われます。

前足部への荷重練習 ブログ用

③別の部分の機能不全を代償してできた動作パターンを学習した結果

ある場所の機能が低下し、それを代償するために単脚支持期が短くなる事もあります。例えば、対側の遊脚が上手く振り出せないために、意図的に支持側の立脚の時間を短くしていたりする事も考えられます。遊脚側やその他の機能や動作の関連性を評価して、何が原因かを考えていく必要があります。

この場合は機能障害に対して治療を行い、正常パターンに近い動作を反復して学習していきます。

以上の課題を行った後に、歩行練習を行う際には、「股関節を伸ばして」とか「お尻が後ろに引けているので前に出して」という運動学的な要素のコマンド入力によって歩容を改善するよりも、「つま先のほうで踏ん張るように力を入れて」など力の入れ方に意識を向けた方が行いやすい事が多いです。

以上の原因以外にも臨床では多くの原因が考えられますが、一つ一つ評価・検証していく必要があります。

(武富 由雄、市橋 則明:理学療法プログラムデザイン―ケース別アプローチのポイントと実際:文光堂:2009)

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