筋肥大させる5つのメカニズム

 11, 2016 07:46
筋肥大のメカニズム

「かっこいい体になりたい」「強くみせたい」そういった方にとって、筋肥大は求められます。特に、年齢の若い方にこのニーズはあると思います。

今回は、筋肥大のメカニズムについて考えていきます。

筋肥大を生じさせるメカニズムとしては、大きく5つからなります。

①メカニカルストレス

メカニカルストレスとは「力学的ストレス」の事を言いますが、要は何か重い物を持ち上げる時や、物を引っ張る時の伸張など、筋や腱に加わる力の事です。

筋肥大をさせるためにはこの「メカニカルストレス」を筋に十分にかけていかなければいけませんが、筋肥大を目指すためには最大筋力の70~80%の負荷が必要となってきます。筋に対してある程度強く、動作回数やトレーニングの頻度が適切であれば、筋は太くなっていきます。

これが、弱い力で回数を何回もしても筋肥大は促されません。なぜなのでしょうか?

そもそも筋線維には「速筋線維」と「遅筋線維」からなりますが、速筋線維は瞬発力に優れ、素早く収縮できる性質を持っています。筋肥大を促すためには、筋トレによってこの速筋線維を選択的に使い込まなければなりません。そのために、最大筋力の70~80%程度のウエイトでメカニカルストレスを加え、短時間で実施できる種目がほとんどとなります。

弱い力での筋トレは、遅筋線維の活動となるので持久力を上げる事となります。遅筋線維をの活動を促すことは体脂肪を落とすことが目的となり、筋肥大を目的とした場合、違ってくるという事になるのです。

②筋線維の損傷・再生

筋トレによって筋が微細な損傷を受けると、その後の修復によって筋は成長していきます。

筋トレにおいてはこの微細な損傷が起きやすい運動をしていく必要がありますが、それは遠心性収縮です。肘を曲げる筋トレの場合、曲げる動作は力を入れてやっていても、下ろす動作も丁寧に行い、微細な損傷を起こす事も意識しておくことが重要です。

③代謝環境

筋を動かすためにはATPというエネルギーが必要です。筋肥大を狙う為に速筋線維をメインに使う筋トレでは、短時間で多量のATPが必要となります。

このATPをエネルギーとして使う際に、副産物として乳酸が作られますが、この乳酸が蓄積してその情報が脳に伝わると、筋の成長を促すようなホルモンを分泌させるように指令がでます。

つまり、乳酸がたくさん出る様な運動をすれば、筋肥大を促すホルモンの分泌が多くなるという事です。

④酸素環境

最近では加圧トレーニングが良く聞きますが、これは腕や脚の基部を圧迫して血流を制限するトレーニングです。

こういった低酸素状態そのものがシグナルとなって脳に伝わり、筋肥大を促すホルモンを分泌させると考えられています。

筋肥大を促すためには、こういった酸素環境を上手に利用する事も重要です。

筋が活動するためにはエネルギー(ATP)が必要となってきますが、遅筋線維の場合は酸素が無いとATPを作る能力が低下してしまうため、活動しにくくなります。それに対し、速筋線維は低酸素環境においてもATPを作ることができるため、筋トレ中の低酸素状態においては選択的に速筋線維を使っている事となります。

また、低酸素状態は筋の力を抜いた時には血流が増え、一気に解消されます。この時、反応性の高い活性酸素種が作られ、これも筋肥大を促すシグナルとなると考えられています。

⑤ホルモン・成長因子

さらに筋肥大を狙うために、ホルモンや成長因子を上手に操る事も重要となります。

筋肥大を促す代表的な物質は、成長ホルモン、男性ホルモン(テストステロン)、IGF-I(インスリン様成長因子-I)などがあります。これらの物質の分泌量は筋トレのやり方によって差が出ます。

基本は10回×3セット(最大の75%の負荷)以上で、インターバルは60秒です。同じ負荷でもインターバルが3分とった場合、1分休憩をとるのとでは、なんと5倍の差がでます。

(石井 直方、岡田 隆:5つのコツでカラダが変わる! 筋力トレーニング・メソッド (カラダをつくる本シリーズ):ベースボールマガジン社:2011)


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