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慢性心不全の方のリハビリテーション

 24, 2014 12:27
臨床では心不全をもつ患者さんは多く、心不全があることで運動負荷がかけられなかったり、十分な訓練ができず、動作獲得が困難になったりと、非常に難しい疾患の一つだと思います。

昔は、心不全患者さんの薬物治療の中心はジギリタス薬利尿薬でしたが、現代ではレニン・アンジオテンシン系(RAS)抑制薬β遮断薬を中心とした薬物治療の時代となり、心不全の予後は大きく改善してきました。

ただ、これらの薬物治療があっても心不全の方の予後は悪く、薬物治療のみでは心不全の治療と予防には限界があります。

昔は、心不全患者の治療原則は安静である!と言われていましたが、最近は多くの臨床研究から心不全患者であっても、運動療法を行う事により運動耐容能予後が改善することが報告され始めているのです。

心不全に対する運動療法の効果 ブログ用

これらから、代償された安定期にある慢性心不全に対して運動療法を実施することで、多くの良い効果が得られることが報告されてきました。

心不全の方は、運動後に「息が苦しい感じがします」とか、「ちょっと歩いたら疲れました」など、労作時の呼吸困難や易疲労性があり、これらの症状は心不全の運動耐容能の低下を示す特徴的な症状です。

しかし、運動耐容能と左室収縮機能との相関は低く、運動耐容能は骨格筋の筋肉量の減少や血管拡張能の低下および、代謝異常などの末梢因子の影響が大きいと考えられています。

つまり、心不全の患者さんへの運動療法は障害された心臓に「もっと働け!」と促すものではなく、自律神経機能や体液性因子の改善、骨格筋の血流や代謝の改善、換気パターンを含む呼吸状態の改善がされることによって、全身状態が良くなっていくというメカニズムになっているのです。

実際に、心不全の方に運動療法を開始する前には、適応と禁忌を評価しなければなりません。

初期の運動強度の決定に際しては、自覚症状・左室機能・血中BNP濃度・運動耐容能をメインで考慮して慎重に開始していきます。

特に、血液データから、BNPが200~400pg/ml以上にある症例では、ごく低強度による運動療法から開始して、心不全の増悪がないか症状を注意深く観察しながら行っていきます。

「心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン(2012)」による運動処方によると、運動強度の決定には、

①心拍数予備能を用いる方法
②最高酸素摂取量や嫌気性代謝閾値を用いる方法
③自覚的運動強度を求める方法
④安静時心拍数をもとにした簡便法

などがあります。

運動開始初期は、5~10分間の運動を15~30分の休憩をはさんで、2回繰り返す程度にとどめることが望ましいとされています。

また、初期の1カ月は毎週、自覚症状や体重の増減などの経過を比較していき、可能な限り胸部X線、血中BNP、できれば心肺運動負荷試験や、心エコー検査などで評価していくことが望ましいと思われます。

(上月正博:心臓リハビリテーション:2013)

COMMENT - 1

Wed
2014.02.05
20:24

間取作造 #Yeq.B2X2

URL

慢性心不全でも運動療法が有効なんですね。

>つまり、心不全の患者さんへの運動療法は障害された心臓に「もっと働け!」と促すものではなく、自律神経機能や体液性因子の改善、骨格筋の血流や代謝の改善、換気パターンを含む呼吸状態の改善がされることによって、全身状態が良くなっていくというメカニズムになっているのです。

なるほど。仕組みがわかれば納得ですね。



フリープランニングにおこしくださいまして有難うございます。
介護業界にいたこともありました。またお邪魔したいと思います。

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