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脳卒中患者における寝返り動作の分析

 28, 2014 15:40
脳卒中・片麻痺の患者さんは、臨床において特徴的な寝返りを行います。

一度、その異常動作を学習してしまうと、その非効率的な動作のパターンを日常的に繰り返すこととなり、機能障害を大きくさせてしまう可能性があると考えられます。

まず、正常な起居動作は、頭部より開始した運動が股関節まで拡がるという事です。

体幹の主要な運動は、屈曲・回旋で始まり、on elbowから伸展・回旋方向に切り替わります。体幹の慣性モーメントを少なくするために、頭頚部の屈曲が起こり、続いて上部体幹から順番に屈曲し、最後に股関節を屈曲するような動作パターンとなります。

また、背臥位から寝返るときに、上側になる肩甲骨の前方突出が起こり、上肢は前方に伸ばされ、体幹の回転を妨げない位置に置いておかなくてはなりません。

寝返り動作の開始時に上下肢で支持面を押すことはあっても、体幹の回転運動が起きると、回転方向と反対側に上下肢が残ることはありません。

以上のポイントをふまえて、脳卒中患者さんの寝返り動作を見ていくわけですが、よくみられる寝返りとして以下の図のような方が多いと思われます。

脳卒中患者の寝返り ブログ用

寝返り動作で見られる現象と解釈として・・・

体幹の伸展・回旋パターンによる寝返りは、腹部の筋活動が十分に高められていない方が多用する動作パターンです。

また、上側になる肩甲骨の前方突出が困難な場合では、頭部-体幹-骨盤へと回転を運動を広げられないため、下肢で床を押して骨盤の回転運動を起こそうとします。この状態での寝返りは、全身の伸展パターンとなるため、頭部の屈曲・回旋が困難となってしまいます。

つまり、これらにより・・・

寝返り動作が途中で制動されてしまうのです。

つまり、どういう事かというと・・・

床を押すために残った下肢や、肩甲帯の前方突出ができずに残った上肢は、動きを制動するカウンターウエイトとして作用し、動作を妨害してしまいます。

また、特に股関節や体幹の筋力が十分でない患者さんは、寝返れないからといって、健側上肢で手すりを引っ張ることなどで、患側上肢に連合反応が生じ、上肢が同時屈曲して肩甲帯が後方に引かれて、動作を阻害します。

以上の視点で寝返りの評価をしていきながら、患者さんがどのポイントで失敗しているのか把握し、それに対してどの部分の機能を上げていくことで、動作の改善ができるだろうという事を明確に分析していきながら、治療につなげていきます。

・頭頚部のコントロールを先に学習してもらうか
・腹部のトーンを高める練習をするのか
・肩甲帯の前方突出の動作を獲得していくのか
・支持面上の重心移動の練習をするのか
・リーチ動作の練習を行っていくのか

さまざまな方針の中で、評価⇒治療⇒評価⇒治療・・・と行っていき、効率的な寝返り動作の獲得につなげていきます。

(長澤 弘:脳卒中・片麻痺理学療法マニュアル:2007)


※関連記事
関連:歩行分析・動作分析・姿勢分析のためのオススメ参考書

COMMENT - 3

Tue
2014.05.06
20:41

はる #-

URL

いきなりすみません!質問なのですが・・・

いきなりすみません!PTの学生なのですが、少々質問させていただいてもよろしいでしょうか?

・図はどちらが麻痺側なのでしょうか?
・腹部の「トーン」とは、」なんなのでしょうか?

突然質問させていただくご無礼、お許しください。よろしくお願いします。

Edit | Reply | 
Sun
2014.06.15
10:06

野比 #-

URL

勉強になります

臨床実習中のOTSです。確認として参考にさせていただきました。
観察力に乏しい為、四苦八苦しておりますが、見るべきポイントを絞って動作分析頑張ります。

>はるさん

・図はどちらが麻痺側なのでしょうか?
  →左麻痺の患者様が伸展パターンにて寝返ろうとしている様子ではないでしょうか。それだと寝返  りが困難であるということの解説をされています。

・腹部の「トーン」とは、」なんなのでしょうか?→
 筋緊張。tones。

Edit | Reply | 
Tue
2014.06.17
21:57

FC2USER443754VEG #-

URL

Re:

野比さん、コメント有難うございます。動作分析を行う上での一つの参考にしていただければ幸いです。

Edit | Reply | 

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