視床痛に対するリハビリテーション

 09, 2014 20:35
「視床痛」という言葉を聞いたことがあると思います。

病態としては、視床膝状体動脈の出血によって視床後外側腹側核を含む障害で視床症候群を呈します。

視床痛の中枢性の痛みは脳卒中後1、2カ月して発症するのが一般的です。

症状としては、表在感覚の障害に加えて半身の持続的な激しい焼けつくようなジリジリとした痛みが生じ、さらに皮膚を軽く触ったり、圧迫するといった刺激に対して、激痛が発作性に増悪したりします。

いったん発症してしまうと、昼夜激痛に苦しむ事となり、ADL、QOLが著しく低下してしまいます。

視床痛による痛みによって、筋のアンバランスや不適切な姿勢異常と運動パターンによって機能障害を起こし、うつ症状も呈してきます。

薬物治療が行われることが主ですが、残念ながら効果はあまり期待できません。

現時点では視床痛に対する治療法については確立されていません。リハビリテーションにおいては痛みの増悪を起こさせずに、それでいてできるだけ積極的な運動を行っていく必要があります。

患者さんによっては痛みが軽減してくる場合もあります。

一方で臨床では、抑うつ的な症状を呈する方は多く、リハビリテーションが十分に行えない事があります。

人によって動ける幅や、環境によって精神的な面が改善されたりする場合があるので、多方面からのアプローチを考えていくことが大切ではないかと思われます。

また、視床後外側腹側核のすぐ背側に位置する後外側核は姿勢定位に関わる重要な核であり、これらの関係性を考慮した評価と治療を考えていくことが重要になってくるのではないかと思われます。

(原 寛美,吉尾 雅春:脳卒中理学療法の理論と技術:2013)


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